ふ しあわせの手紙
幸せの手紙
「はるなー?」
下駄箱でスリッパになかなか履き替えない私に、声をかける女子高生。
スリッパの上に置かれていたルーズリーフを、素早くカバンに突っ込んで急ぐ。
「何ー?ラブレターでもあった?」
有り得ないって思っているのだろう、軽く聞かれる。
「そんなことあるわけないでしょ。不幸の手紙なら入ってたことあるけど。」
小学生のときに一度だけもらったことがある不幸の手紙。
「ははっ。」
ゆきは思い出したのか軽く笑う。