アリガトッ。
ばーちゃんはずっとひぃじーちゃんに話かけた



でも、ひぃじーちゃんはただ頷くだけ



「しっかりしないと」



そう言うと



「枕の下にな、お金の入った封筒がある。これはあんたが好きに使いなさい」



小さな声だけどはっきりと言った



「ありがとう」



そう言って亡くなった



後から枕の下に手を入れると、本当に封筒があった



大した金額じゃないけれど



ひぃじーちゃんはどんな思いで枕の下にその封筒を入れたんだろう



そう思ったら、私は泣きそうだった



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