キズナ
「…そうか、頑張って」
「ありがとう」
もうこの頑張っての言葉を聞けないかもしれない。そう思うと、凄く泣きたくなった。
本当に好きだった。
「さようなら」
そう言い、彼は行った。
「…ありがとう…」
ようやく涙が流れた。
あなたと付き合えて良かった。
本当にありがとう…
「ただいま」
「おかえり~」
間の抜けた声。
でも一番落ち着く。
「愛美~」
「頑張ったね、お姉ちゃん」
愛美は優しく、優香の頭を撫でた。
何も言わなくてもお互いの気持ちは分かってる。
それが姉妹なんだ。
固いキズナで結ばれている、姉妹。