ロマンの王様
「龍之介様!!」
教室の入り口から聞こえた声。
私はチラッと見てみた。
そこには有名なお嬢様の姿が…。
目を輝かせて龍の傍に来た。
私はただただ呆然としていた。
「…んだよ」
「私との約束、忘れていませんこと??」
龍の困った表情、初めて見た。
こんな顔もするんだ……。
「彼女にしてください」
「……は??」
いきなり…告白??
つーか、この人何者!?
私も少し動揺した。
好きな人が告白されてるなんて……。
正直、辛い。
「無理」
「分かってますわ」
「じゃあなんで…」
「絶対に惚れさせてみますわ!!
……覚悟なさってくださいね」
そう言って、女の子は去っていった。