ロマンの王様


龍は溜息をついて、鞄を取り出す。

そして、いきなり海ちゃんを睨む。



「お前、いつまでそこに居んの??」


「……は??別に関係ないじゃん」


「さっさと消えろ」



一瞬海ちゃんの顔が青ざめた。

私も鳥肌が立った。


海ちゃんは、そのまま教室に帰った。



「何であんな事言うの!?」


「…別に」


「海ちゃん、可哀そうでしょ!!」


「俺様のお気に入りに触れたから。

……俺の愛花に触れたから。悪い??」



……は??

コイツ、何言ってんの??


私は意味が分からなかった。


すると、いきなり龍が笑いだした。



「真剣に考えすぎ」


「だって……俺の??」


「ああ」


「は!?いつあんたの物に…!!」



龍の目が、一瞬変わった。


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