ロマンの王様
海ちゃんは大金持ち。
青島財閥の御曹司だったり。
一番不思議なこと、それは……。
母親と海ちゃんの母親が仲良しな事。
何か…昔からの付き合いらしい。
めちゃくちゃ意外だけど。
「海ちゃん、何でここに??」
「お前こそ。なんでここに??」
「私は…何でだろ??」
「俺はここに来たかったから」
海ちゃん、やっぱり昔と変わってない。
何か…自由気まま??
そんな海ちゃんは、私の初恋の人。
小さいときは、大好きだったんだ。
ファーストキスの相手でもある。
軽い気持ちで海ちゃんにキスされたんだ。
「愛花、さっき西園寺と喋ってたな」
ニヤニヤしながら海ちゃんが言う。
私は焦りを感じた。
「もしかして…惚れた??」
「そ、そんなわけないじゃん!!」
「ククッ。
……顔に書いてるんですけど」