ロマンの王様
私は急いで顔を隠した。
海ちゃんは、ずっと笑っている。
「愛花って分かりやすいな」
「う、うっさい馬鹿!!」
私が反抗しても、動じない海ちゃん。
いつまでも笑顔の海ちゃん。
私たちが喋っていると……
「……邪魔」
そこには龍が居た。
機嫌悪そうな顔で海ちゃんに言う。
「あ、すんませーん」
海ちゃんが軽く謝った。
龍は何も言わず、席についた。
…何か怒ってる??
だって、いかにも機嫌悪いし??
「龍…どうしたの??」
「……別に」
…ムカツク。
人が折角親切にしてあげてるってのに!!
何あの態度??
ちょっと好きじゃなくなったし。