俺だけの愛しい妹
おいしそうにカレーライスを頬張る結菜に、何気ない質問を投げかけた。
「最近、学校はどう?」
ただ、聞きたいこと聞いただけなのに。
結菜からの返答は、信じられないものだった。
「なんかね、自分で言うのもあれなんだけど、今日芽衣ちゃんに『結菜モテるね』って言われた」
………は?
結菜が、モテる??
「どういうこと?」
低く、ドスの聞いた声で聞いたはずなのに、結菜は気づかず、喋り続ける。
「さぁ?なんかメアド聞かれたからじゃない??」
メ、アド……??
俺はいきおいよく席を立ち
「メアド、聞かれたの?」
そう聞いた。
怯える結菜は、うんとだけ言った。
今すぐにでも『そいつ』を殴ってやりたい。
殺してやりたい。
ありとあらゆる憎しみを抑え、
「そう、よかったね」
いつものように笑顔を見せた。
それに安心したのか、またカレーライスを頬張る結菜。