俺だけの愛しい妹

メアドを聞かれたなんて許せない。

前も、似たようなことがあった。

いや、もっとひどいが。

『同じクラスの男子に告白された』

きっと、相談かなにかで言ったんだと思う。

しかし、

俺はその台詞が“凶器”でしかなかった。

勢いよく家を飛び出し、その男子の家へ言った。

結菜の同じクラスの男子は全て把握済み。


捕まえてきた大量の虫を、ポストに放り込み、ガムテープでしっかり密閉。

これだけですんだんだ、感謝しろ。

俺は何食わぬ顔で家へ戻った。


俺の結菜に手を出す奴は、誰であろうと許さない。

俺だけの結菜。

愛しい愛しい結菜。


抱きしめたい。

壊れるくらいに抱きしめたいよ、



結菜―――――……



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