俺だけの愛しい妹
血の繋がった兄妹。
同じ血が流れる関係。
そんな2人が、犯してしまった許されない愛。
静かな朝。
遮光カーテンからもれる光。
この状況で朝だということを理解する。
昨日、なにがあったのか。
頭で考え、頭で理解する。
「結菜、起きろー」
部屋のドアが開き、お兄ちゃんが入ってくる。
いつものように、普通に。
だから、余計に怖かった。
体が震え、『恐怖』という感情がかき乱される。
あたしは急いで起き上がり、部屋から出ようとしたときだった。
「結菜」
掴まれた腕。
一気に恐怖が押し寄せる。
怖い、怖い。
なにをされるか、わからない。
「朝ごはん、出来てるからね」
優しく向けられた笑顔。
その裏にもなにかありそうで、怖くてたまらなかった。