俺だけの愛しい妹

「へー、優しい子だね……。“俺”の結菜に心配なんてさっ!」

勢い欲地面に叩きつけられた携帯。

バンッという音ともに、弾けとんだ部品類。

あたしは恐怖で体が震えるだけだった。

「なんでまたメールしてるの?前メアドも全て消したよね??」

あぁ、前の犯人はお兄ちゃんだったのか。

そんなこと、もうわかりきっていることだった。

椅子から立ち、あたしに迫ってくるお兄ちゃん。


「ねぇ、結菜。俺のこと嫌い?」

怖い。

「嫌い??」

嫌だ。

「好きから嫌いか聞いてんだよっ!!!!!」

肩を掴まれて、ソファへと倒される。

あたしが下になり、上にお兄ちゃん。

「嫌い?」

笑顔でもう一度聞かれる質問。

「好き、だよ……」

震えた声しかでない。

いや、声になっていたかわからない。

それを聞いたお兄ちゃんはまた笑い。


「じゃぁ、こういうことしても嬉しいよね?」


そう言って、あたしの服を脱がした。


< 46 / 98 >

この作品をシェア

pagetop