俺だけの愛しい妹
誰かっ……
「抵抗、してみなよ」
縛られていた紐がほどかれる。
逃げるチャンス。
だけど、
あたしはなにもしなかった。
抵抗も、逃げるという行動も。
頭では“拒絶”しているのに、体は“要求”している。
「いいこだ」
再び同じことをやられる。
指が入ってくる。
「っ……んっ……」
なんで?
なんでこんな体になっちゃったの??
「結菜、ほんとは求めてるんだね」
そう言って、口に舌が入ってくる。
毎回同じことの繰り返し。
「お願い、してごらん?」
よくわからないことを言っている。
「してほしいんだろ?」
「お願い、します……」
言わないとなにされるかわからない。
もちろん、そういう気持ちもあったんだと思う。
だけど、違う。
本当に求めているあたしがいて、本当にお願いをしているんだ。
もう、なにもかも、
お兄ちゃんへと溺れていた………