俺だけの愛しい妹

目が覚めたのは、お兄ちゃんの部屋。

服は着崩れたまま、あたしは起き上がった。


お兄ちゃんの姿はなく、リビングからいい匂いが漂ってきた。

しかし、

食欲がない。



ほんとど無意識のままリビングへと入った。

「あ、結菜おはよう」

いつもよ変わらない挨拶。

「……は…よ」

声にならない声で、一応返事はした。

「ほら、朝食できてるよ」

「お兄ちゃん……あたし食欲がない」

その言葉に、お兄ちゃんは一旦止まり


「大丈夫っ!?どこか痛いの?病院いくっ!?」


!??

あたしは驚いた。

急に人格が変わったように心配するお兄ちゃん。

こんなに心配性だったか……

そしてお兄ちゃんは言った。


「学校休んで、家にいる?」


< 62 / 98 >

この作品をシェア

pagetop