俺だけの愛しい妹

着替えをすまし、リビングへ向かった。

「あ、着替えた?夕飯もうできてるから」

テーブルにはパスタがおいしそうにお皿に盛り付けられていた。


あたしはこれから起こることを考えながら、席に座った。

「い、いただきます」

パスタをフォークに巻きつけ、口に運ぶ。

お兄ちゃんも続いて同じ行動をする。

30分程度でお皿はすっきりなにもなくなり、洗い場へと持っていく。


「結菜、座って」

なんか、怖い……

あたしはまた椅子に座った。

「なに……?」

一体、なんだろうか?

体の震えが止まらない。


「ねぇ結菜」

………

「今度の日曜日、どっか行こうか」

……え?

「最近二人で出かけてないしさ」

な、なんだ。

そんなことか……

さっきまで恐怖に満ちていた自分が馬鹿みたいだ。

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