俺だけの愛しい妹

たまに、『こういうとき』がある。

前も、同じクラスの男子に告白されたって言ったら、なにも言わず家を出ていった。

数時間で帰ってきたお兄ちゃんは、やっぱり“いつもの”お兄ちゃんだった。



さっきのお兄ちゃんも、そんな感じだった。

だけど、目の前にはいつもと変わらず、喋るお兄ちゃんがいる。

あたしは何も疑うもなく、安心してカレーライスを頬張り続けた。


~♪

夕食が終わり、リビングでテレビを見るあたしの携帯が鳴った。

誰だろ?

メールを開くと、見慣れないメアド。

本文は【今日メアド教えてもらった、田口です】。

メールの送り主は、今日メアドを教えた田口だった。

あぁ、そういえば夜メールするって言ってたな。


【こんばんわ!登録しとくよー】

あたしはすぐ返事をし、携帯を閉じた。


それから、しばらく田口とメールをし、お風呂に入ることにした。


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