俺だけの愛しい妹
「動いたら揺れるよ」
耳元で囁かれる言葉は、あたしを狂わす。
「好きだ」
それ以上の行為を今されているのに、あたしは抵抗しなかった。
もう、お兄ちゃんの言葉は、狂った“媚薬”だった。
服に手が入り、動かされる。
あぁ、これが運命のだろうか―――――……
「ありがとうございました。またのご来園をお待ちしております」
営業スマイルとともに、家路へ向かう。
「今日は楽しかったな」
あたしは小さく頷くだけだった。
再び行きと同じように、無言の時間だけが流れた。
現在の時刻は、8時過ぎ。
人はまだ結構いた。
だけど、そんな人の騒がしさも、あたしとお兄ちゃんの間に流れる“それ”は、関係なかった。
もう少し、もう少しだけ、時間がずれていたら。
あんなことにはならなかったのに―――――