笑顔
 



初めてあれだけの好きを語った。いつまでも、大好き。忘れない。あなたが好き。どうしようもないぐらいに。


あなたが、好き。


照れながらもちゃんと想いを伝えてくれるあなた。耳まで真っ赤にしてまで好きって言ってくれる。


「あ、れ…! どした! 痛かった?」


突然の涙に驚いて、身体を放す。静かに首を横に振った。悲しい、あなたから離れるのがとても悲しい。私は悲しい。心が契れそう。


「…不安になったの」

「不安?」

「…うん。なんでか分かんないけど…。ごめんなさい、心配かけて。気にしないで」





「大丈夫。俺がずっと側にいるから」

「…ありがとう」





雄大の優しい言葉でも、この不安は拭えなかった。
…どうしたんだろう私。今日はなんだか変だ。




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