小さな恋物語
好きなんだけど…
「はぁ…」

「どうしたの?愛羅。」





わたし、萩野愛羅。




普段わたしなんか言わないから、気にしないでー。




…愛羅、なに言ってんだ?



しかも、心の中で…





「愛羅?あたし達で良かったら相談乗るよ?」





そう言ってくれるのは、親友の桜井姫香。




通称・姫。




そして、姫の彼氏の白鳥圭。





「うん…。でも、言うのは恥ずかしいけど、言いたいけど、言いにくい…」

「なに言ってんの、この子…。」





うー。




日本語も話せないのかぁ?




「夏の事だろ?」

「ぅえ!?なんで!?」





なんで、圭くんわかんの!?



すごーい、エスパー?





「圭、やっぱり?」

「姫もわかってたのぉー?」

「まぁ。で?どうしたの?」

「うん…。愛羅ね?だんだん押さえきれなくなってきちゃって、口を開くと好きって言いそうになるの」

「そっかぁ…。」

「じゃぁ、言ってみれば良いじゃん?」

「ダメだよ…」

「なんで?」

「夏くんね?姫の事好きなんじゃないかな…」

「はぁ!?なんで!?」

「最近、よく姫のとこ行くでしょー?だから…」





姫がニヤって笑った気がした。




でも、気にしてる余裕はなかった。




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