ドルチェ
すると、生徒達を掻き分けて若い綺麗な女の先生がおばさん先生に微笑みかけた。
「中村先生?もう、式が始まるみたいですし…
それくらいにして、ね?」
緩いウェーブのかかった亜麻色の長い髪を揺らして、桜田先生にも笑いかけた。
「すいません…南先生…」
桜田先生は少し照れたようにして頭を下げると、南先生と呼ばれた人が桜田先生の右肩をぽんっと叩いて生徒達の方へ戻っていった。
「あーいちゃんっ!あの二人お似合いっぽくない?」
後ろの汐奈が嬉しそうに耳打ちしてきた。
うん、と頷いて再び桜田先生を眺めると、大人の女の人がよく似合うなとしみじみ思う。
それと同時に、なんとなく胸が痛い気がして、こんな自分初めてで…。
急に大きな拍手が起こった。
1組が体育館の中に入りはじめたらしく、桜田先生がそれを確認して
「5組もすぐだから、列崩さないようにな」
静かに声を掛けるとスーツの襟を整えくるっと入り口のほうを向き、ゆっくり歩き始めた。
それに続いて全体がゆっくり歩き出した。
「中村先生?もう、式が始まるみたいですし…
それくらいにして、ね?」
緩いウェーブのかかった亜麻色の長い髪を揺らして、桜田先生にも笑いかけた。
「すいません…南先生…」
桜田先生は少し照れたようにして頭を下げると、南先生と呼ばれた人が桜田先生の右肩をぽんっと叩いて生徒達の方へ戻っていった。
「あーいちゃんっ!あの二人お似合いっぽくない?」
後ろの汐奈が嬉しそうに耳打ちしてきた。
うん、と頷いて再び桜田先生を眺めると、大人の女の人がよく似合うなとしみじみ思う。
それと同時に、なんとなく胸が痛い気がして、こんな自分初めてで…。
急に大きな拍手が起こった。
1組が体育館の中に入りはじめたらしく、桜田先生がそれを確認して
「5組もすぐだから、列崩さないようにな」
静かに声を掛けるとスーツの襟を整えくるっと入り口のほうを向き、ゆっくり歩き始めた。
それに続いて全体がゆっくり歩き出した。