年下彼女。
この間、睦月が座ったのと同じソファに、亜姫は座っていた。
不思議そうに、辺りをキョロキョロと見回す。
俺の家に、今日の放課後来てくれないか。
そう誘ったのは、俺が亜姫の腕の中で泣きじゃくった後だった。
彼女に全部、本当に話すかどうかは決めてない。
だけど・・・。
これだけの気持ちを俺にぶつけてくれた彼女に。
その想いに、嘘はつきたくないと思った。
「・・・悪かったな、さっきは」
亜姫のソファの机を隔てた真向かいのソファ。
そこに俺は腰を下ろす。
まだ、彼女の目を真っ直ぐと見れない。
俯きかげんで、そう言う。
「いいよ。気にしてないから」