年下彼女。
3
カリカリカリ。
鉛筆が紙の上を走る音が、静かな教室に響く。
机に座って必死に鉛筆を走らせている亜姫を、俺は頬杖をつきながら見守る。
そういえば、中学生の頃は勉強、苦手だったっけ??
勉強をしていると、何かに縛り付けられたような感じがして、妙に窮屈に感じた。
高校になってようやく勉強の面白さにそれなりに気づいて。
高3になって、教師を目指そうと必死に勉強した。
顔を少し俯かせて紙とにらめっこしている亜姫は、綺麗だった。
オレンジ色の夕日が、彼女の頬を照らす。
窓の外からは、元気な、部活生の声が聞こえてくる。