年下彼女。


「生徒の中じゃ、大人気だよ。
若いし、カッコいいし、スポーツできるし、教師ってことは頭良いし」


「スポーツできるって・・・??」


「昼休み、男子とサッカーしてるじゃん。
手加減なしで、どんどん一人突っ込んで行っちゃってさ。かっこいいんだって、あれが」


今度は亜姫が視線をそらした。

少し、ふてくされた表情で。


「教師なんだから手加減しろよって思うけどね、あたしは。大人げない」


俺はふっと笑った。


確かに亜姫の言うとおりだ。

自分も、大人げないと思う。

ただ・・・。




「気がついたら必死になってんの」




亜姫が俺を見た。





「いくら生徒だからって、一人の人間だろ??


負けたくないって思うのは自然じゃね??」





< 33 / 252 >

この作品をシェア

pagetop