年下彼女。
少し笑いながらそう言う俺に、亜姫はもう一度「大人げない」と呟いた。
そして・・・俺の顔を見て、ふっと笑った。
「巧って、少年みたいだね」
彼女は立ち上がる。
それから俺に顔を近づけたと思うと・・・俺の唇に自分の唇を重ねた。
あっという間の出来事だった。
「じゃあね、明日もよろしく」
そう言って、かばんを担いで教室から出て行く。
俺はその場で一人、固まっていた。
「ぇ…ええぇぇぇぇっ?!?!?!?!?!?!?」
俺の叫び声が、虚しく校舎に響きわった。