年下彼女。
2
・・・おせぇな。
ふぅっとため息をつく。
最近買ったばかりの腕時計の銀色の針は、もう6時半をさしていた。
授業が終わるのが4時半ごろ。
そろそろ来ないと、おかしい時間。
さすがにあんだけ避けたんだから、約束やぶんのはまずいだろ。
そう思って来たのに。
「・・・本人がやぶんなっつの」
俺の呟きは寂しく、部屋にこだまする。
もう一度、ため息。
・・・目の前の亜姫の机には、かばんが掛けっ放しだ。
かばんを置いたまま、家に帰ることはないだろう。
・・・どこに行ってんだよ。
なんか、逆に心配になってきた。