年下彼女。
3
「巧、笑えよ!酒がまずくなるだろ?」
顔をしかめながら、睦月が俺に言った。
「わりぃ」と小さく呟いてから、俺は微笑する。
目の前の睦月の隣にいる琴音が、心配そうな顔で俺を見た。
俺は、睦月と琴音と琴音の友達の真子と、居酒屋に来ていた。
店内はほぼ満員。
あちこちから楽しそうな話し声が聞こえてくる。
その声が、俺を余計に憂鬱にさせた。
目の前に置かれた、ジョッキの中のビールを一気飲みする。
気分がモヤモヤしていた。
原因は分かってる。
・・・亜姫だ。
「なんか・・・あった?」