年下彼女。
「んー・・・あるよ」
琴音の案外あっさりした答え方に、拍子抜けする。
睦月が、琴音から視線をそらした。
「自分の腕を、でしょ??
私、レッグカットもしたことあるし」
「レッグカット・・・??」
「手首じゃなくて、足を切るの」
そう言って、右手で左腕をそっと押さえる。
琴音は俺を見て、苦笑した。
「だって・・・睦月から聞いてるでしょ??
私、中高生のとき、やばかったから。
精神不安定だったもん、すっごい」
「やっぱさ・・・それって精神が不安定な証拠??」
オレンジジュースに口をつけながら、「どうなんだろうね」と琴音が笑う。