年下彼女。


「んー・・・あるよ」


琴音の案外あっさりした答え方に、拍子抜けする。

睦月が、琴音から視線をそらした。


「自分の腕を、でしょ??
私、レッグカットもしたことあるし」


「レッグカット・・・??」


「手首じゃなくて、足を切るの」


そう言って、右手で左腕をそっと押さえる。

琴音は俺を見て、苦笑した。


「だって・・・睦月から聞いてるでしょ??

私、中高生のとき、やばかったから。


精神不安定だったもん、すっごい」


「やっぱさ・・・それって精神が不安定な証拠??」



オレンジジュースに口をつけながら、「どうなんだろうね」と琴音が笑う。



< 51 / 252 >

この作品をシェア

pagetop