年下彼女。
「うん。・・・最近さ、天音さんの子どもにあったんだ。そしたら、なんか吹っ切れた。
俺も幸せになんなきゃなって、思った。
だから・・・・・琴音と結婚する」
睦月と天音さんが出会った時、すでに天音さんは結婚していた。
一時期は不倫をしていてどうなることかとも思ったけれど。
「・・・それに、親父が見合い相手の写真、毎日のように持ってきて、うっとおしいから」
俺は思わず声に出して笑った。
睦月の親父さんは、溝端グループという大きな企業の社長さんだ。
最近では、海外にもそこそこ名を知られるようになった。
「・・・とりあえず良かったよ、ようやくお前が自分の幸せについて考えてくれて」
電話の向こうで、睦月が恥ずかしそうに笑った。