年下彼女。
男が、右腕を彼女の左肩にまわした。
その瞬間、俺は顔が熱くなるのを感じた。
イラついた。
俺以外の誰かが・・・彼女に触れることに。
それは、完全な、嫉妬だった。
触れんな。
汚い手で、亜姫に触れるな。
頭に血が上るってのは、多分、こういう事なんだろう。
酒を飲んでいることが、余計にそれに拍車をかけた。
気がついたら、俺は亜姫の隣の男の左肩に、手を置いていた。
男と亜姫が振り返る。
亜姫の目が、大きく見開いた。
「・・・巧」
「なんだよ、亜姫の知り合いか??このおっさん」