わがままモデル王子は危険な香り
レストランでの食事は楽しかった
ママも幸せそうで
時々、百瀬さんの手に触れるママの手が
『ああ、好きなんだな』って思わせてくれた
パパとは違う幸せな生活になってほしい
「莉緒、莉緒はまだモデルの…と連絡をとってるの?」
百瀬さんと別れて家に帰る途中で、ママが言いにくそうに質問してきた
ずっと聞きたいけど聞けなかった質問のように、指先をもじもじさせながらママが口を動かしていた
「とってないよ
ブログをよく見てるけど、ただのファンだよ」
「そんなに好きなら…その連絡しても…」
「ありがとう」
私はにっこり笑うと、ママの手を握りしめた
「百瀬さんと結婚するの?」
「そうね、莉緒に良い人が現れてから…」
「駄目だよ!
それじゃ、一生、ママが独身になっちゃうじゃない
私のことは気にしないで
百瀬さんと一緒に暮らしなよ
そしたら私、会社に近いところでアパート捜そうっと
会社の近くなら朝、ゆっくりできるし」
「莉緒…ごめんね」
「何が?」
「モデルの…桜嗣さんの…」
「いいってば!
ママのオッケーも出たし、今夜あたりファンメールでもしてみようかな?」
私はけらけら笑いながら、夜道を歩いた
目頭が熱くなる
ママにそう言って貰える日がくるなんて思わなかったから
すごく嬉しかった
好きな気持ちを無理やり隠さなくて良かった
そう思えた
ママも幸せそうで
時々、百瀬さんの手に触れるママの手が
『ああ、好きなんだな』って思わせてくれた
パパとは違う幸せな生活になってほしい
「莉緒、莉緒はまだモデルの…と連絡をとってるの?」
百瀬さんと別れて家に帰る途中で、ママが言いにくそうに質問してきた
ずっと聞きたいけど聞けなかった質問のように、指先をもじもじさせながらママが口を動かしていた
「とってないよ
ブログをよく見てるけど、ただのファンだよ」
「そんなに好きなら…その連絡しても…」
「ありがとう」
私はにっこり笑うと、ママの手を握りしめた
「百瀬さんと結婚するの?」
「そうね、莉緒に良い人が現れてから…」
「駄目だよ!
それじゃ、一生、ママが独身になっちゃうじゃない
私のことは気にしないで
百瀬さんと一緒に暮らしなよ
そしたら私、会社に近いところでアパート捜そうっと
会社の近くなら朝、ゆっくりできるし」
「莉緒…ごめんね」
「何が?」
「モデルの…桜嗣さんの…」
「いいってば!
ママのオッケーも出たし、今夜あたりファンメールでもしてみようかな?」
私はけらけら笑いながら、夜道を歩いた
目頭が熱くなる
ママにそう言って貰える日がくるなんて思わなかったから
すごく嬉しかった
好きな気持ちを無理やり隠さなくて良かった
そう思えた