わがままモデル王子は危険な香り
私の体にアルコールが入った

2年ぶりの日本のはずなのに王子は美味しくオシャレなレストランを知っていた

王子と手を繋いで街中を歩く

時々、王子が足を止めては私にキスをする

軽いキスから深いキスを

人通りの少ない路地に入ると王子が私を壁際に追い詰めた

ちゅ。

軽いキス

目と目が合うと次は深いキスをする

ちゅ、ちゅく。

舌を絡ませる音が聞こえる

王子が私の首に手をまわした

王子の唇が私の頬の上を通過して、耳たぶを噛んだ

「莉緒、やばい
ガマンできそうにない」

「えっ」

「ここでしたい」

王子の手が私の太ももに触れた

「ちょ…ダメ」

「嫌だ」

王子の指がスカートの中に入ってくる

ストッキングの上からなのに、王子の指を体が敏感に感じ取る

「ね…ダメだって」

「ホテル…いこ」

「桜嗣はまだフランスから帰ってきたばかりなんだよ!」

王子がため息をつくと「そうだな」と呟いた

「悪い」

王子は小さな声で謝ると私から離れた

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