わがままモデル王子は危険な香り
たった3分で、王子はダイエット食を食べきった

「おいっ……おいってば」

王子が冷蔵庫の整理をしている私に怒鳴った

私は顔をあげると、食器を流しに置き終わった王子が、私の腰を指さした

「生理か?」

「え?」

私は王子が指をさした位置を確認した

はっとした
血がズボンに染みだしていた

すっかり忘れていた

昨日の夜から血のついた包帯のまま、過ごしていたのを…

また傷口が開いたのだろう

おばさんから借りたズボンに、血のシミができてしまった

「生理って股からだよな?」

王子が不思議そうな顔をした

「あんた、怪我してるのか?」

王子の顔つきが変わった

ズボンに手をかけると、私のシャツをめくり上げた

「ちょっと……」

「包帯が真っ赤じゃねえかよ」

「平気ですから」

私はシャツをおろそうとする

王子は私の手を払うと、ズボンを下げて、包帯を取り始めた

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