わがままモデル王子は危険な香り
差し入れの和菓子を手に、撮影現場に到着する
坂本さんが飲み物を片手に、王子の横に立っていた
王子は椅子に座って、足を組んでいる
王子の前で、戸倉さんが立って何か話しているようだった
「遅れました」
私が頭を下げて、坂本さんの横に立った
戸倉さんが私を睨んだ
「あら、ずいぶんと遅いのね
今日は来ないかと思ったわ」
「ちょっと私用で……これ、よかったら…」
「桜嗣はモデルなのよ?
食べ物を差し入れって……」
戸倉さんが紙袋を奪うと、近くのゴミ箱に捨てた
ちょっとひどいんじゃない?
私は和菓子の包み紙を見つめた
「すみません」
私は頭を下げた
「あ…これ、いらないなら食べていい?」
女性のモデルが紙袋を拾いあげた
身長が高い
健康的に肌が焼けていて、笑顔が素敵な人だった
「あ…はい」
「紫音さんは甘いモノ、好きでしたっけ?」
王子が椅子に座ったまま、明るい声で話しかける
「食べ物を粗末にするヤツが嫌いなんだ」
紫音さんと呼ばれたモデルが戸倉さんを睨んだ
そして私の顔を見ると、ニコッと微笑んだ
「和菓子の甘味は、太らないからな
男モデルの担当さんは配慮をしてくれていて羨ましい」
「だろ?
羨ましい?」
王子はにっこりと笑った
紫音さんも合わせるように笑った
坂本さんが飲み物を片手に、王子の横に立っていた
王子は椅子に座って、足を組んでいる
王子の前で、戸倉さんが立って何か話しているようだった
「遅れました」
私が頭を下げて、坂本さんの横に立った
戸倉さんが私を睨んだ
「あら、ずいぶんと遅いのね
今日は来ないかと思ったわ」
「ちょっと私用で……これ、よかったら…」
「桜嗣はモデルなのよ?
食べ物を差し入れって……」
戸倉さんが紙袋を奪うと、近くのゴミ箱に捨てた
ちょっとひどいんじゃない?
私は和菓子の包み紙を見つめた
「すみません」
私は頭を下げた
「あ…これ、いらないなら食べていい?」
女性のモデルが紙袋を拾いあげた
身長が高い
健康的に肌が焼けていて、笑顔が素敵な人だった
「あ…はい」
「紫音さんは甘いモノ、好きでしたっけ?」
王子が椅子に座ったまま、明るい声で話しかける
「食べ物を粗末にするヤツが嫌いなんだ」
紫音さんと呼ばれたモデルが戸倉さんを睨んだ
そして私の顔を見ると、ニコッと微笑んだ
「和菓子の甘味は、太らないからな
男モデルの担当さんは配慮をしてくれていて羨ましい」
「だろ?
羨ましい?」
王子はにっこりと笑った
紫音さんも合わせるように笑った