わがままモデル王子は危険な香り
「莉緒さんのせいじゃないよ
6キロも太るあいつがいけないんだ
ちょうどフランスデザイナーとの契約を控えていたから
余計焦ってたんじゃないの?
フランスに行って、本格的に勉強したいって気持ちが強かったから
チャンスを逃したくないって思ったんだよ」
紫音さんがにこにことほほ笑んだ
「ま……桜嗣のおかげで私も…前向きになれたから
感謝してるんだ」
え? 前向きになれた?
撮影現場で話してた彼氏とのことかな?
「あ、そうだ
友達になろうよ」
紫音さんが携帯を出してきた
「いた」
低い声が廊下から聞こえてきた
私は顔をあげると、ドアの縁に額をぶつけそうなほど背の高い男が室内に入ってきた
大きい人だ
桜嗣でも身長が高いって思っていたのに、それよりも大きい男を見たのは初めてだ
「あ……もうそんな時間?」
紫音さんが携帯で時間を確認にした
「20分過ぎている」
「あ…そうだっけ…まあ、いいや」
紫音さんは気にせずに、携帯を私に近づけてきた
「赤外線使える?」
「え…あ、はい
あ…でも」
私は紫音さんの後ろに立っている大男に視線を送った
「いいの、いいの
気にしないで」
大男も紫音さんの行動をとがめようとはしていない
ぼけ~っと窓の外を眺めていた
私は携帯を出すと、紫音さんと携帯のアドレスを交換した
「莉緒さんだよ」
紫音さんが、大きな男に言った
大男はちらっと私の顔を見ると、名刺を出した
「海堂です」
私は名刺をいただくと、自分の名刺を差し出した
「あ、高野です」
「うん、知ってる」
海堂はそう呟きながら、名刺を受け取って名刺入れに入れた
「え?」
6キロも太るあいつがいけないんだ
ちょうどフランスデザイナーとの契約を控えていたから
余計焦ってたんじゃないの?
フランスに行って、本格的に勉強したいって気持ちが強かったから
チャンスを逃したくないって思ったんだよ」
紫音さんがにこにことほほ笑んだ
「ま……桜嗣のおかげで私も…前向きになれたから
感謝してるんだ」
え? 前向きになれた?
撮影現場で話してた彼氏とのことかな?
「あ、そうだ
友達になろうよ」
紫音さんが携帯を出してきた
「いた」
低い声が廊下から聞こえてきた
私は顔をあげると、ドアの縁に額をぶつけそうなほど背の高い男が室内に入ってきた
大きい人だ
桜嗣でも身長が高いって思っていたのに、それよりも大きい男を見たのは初めてだ
「あ……もうそんな時間?」
紫音さんが携帯で時間を確認にした
「20分過ぎている」
「あ…そうだっけ…まあ、いいや」
紫音さんは気にせずに、携帯を私に近づけてきた
「赤外線使える?」
「え…あ、はい
あ…でも」
私は紫音さんの後ろに立っている大男に視線を送った
「いいの、いいの
気にしないで」
大男も紫音さんの行動をとがめようとはしていない
ぼけ~っと窓の外を眺めていた
私は携帯を出すと、紫音さんと携帯のアドレスを交換した
「莉緒さんだよ」
紫音さんが、大きな男に言った
大男はちらっと私の顔を見ると、名刺を出した
「海堂です」
私は名刺をいただくと、自分の名刺を差し出した
「あ、高野です」
「うん、知ってる」
海堂はそう呟きながら、名刺を受け取って名刺入れに入れた
「え?」