わがままモデル王子は危険な香り
王子に会いたい
王子の声が聞きたいよ
私は駅の改札を出ると、携帯に電話した
仕事中なのか、コール音しか聞こえない
「はい?」
電話に出たのは、戸倉さんだった
「え…あ、すみません」
「はあ、高野さんね?
何か用? 今、撮影中なの」
「あ…えっと」
「伝えておくわ
覚えてたらね」
戸倉さんが荒々しく電話をきった
電車に乗らずに、私は王子のマンションに向かった
怖かった
アパートに帰っても一人だから
ママはもう百瀬さんと暮らしているから
一人でいたくない
私は早足で人通りのある道を歩いた
鞄の中に入っている鍵を出すと、手にしっかりと握った
マンションの契約が終わったときに、王子から部屋の鍵を貰っていたから
王子が帰ってくるまで、王子の顔を見るまで
マンションにいたいと思った
怖くて心が震える
どうして達明に私の居場所がわかったの?
まだ警察に捕まっていると思ったのに、達明はもう自由の身になったの?
わからない
怖い
怖いよ
王子、助けて
王子の声が聞きたいよ
私は駅の改札を出ると、携帯に電話した
仕事中なのか、コール音しか聞こえない
「はい?」
電話に出たのは、戸倉さんだった
「え…あ、すみません」
「はあ、高野さんね?
何か用? 今、撮影中なの」
「あ…えっと」
「伝えておくわ
覚えてたらね」
戸倉さんが荒々しく電話をきった
電車に乗らずに、私は王子のマンションに向かった
怖かった
アパートに帰っても一人だから
ママはもう百瀬さんと暮らしているから
一人でいたくない
私は早足で人通りのある道を歩いた
鞄の中に入っている鍵を出すと、手にしっかりと握った
マンションの契約が終わったときに、王子から部屋の鍵を貰っていたから
王子が帰ってくるまで、王子の顔を見るまで
マンションにいたいと思った
怖くて心が震える
どうして達明に私の居場所がわかったの?
まだ警察に捕まっていると思ったのに、達明はもう自由の身になったの?
わからない
怖い
怖いよ
王子、助けて