わがままモデル王子は危険な香り
『…んじゃ、よろしく頼むよ』
王子の声で私は目を覚ました
私が瞼を持ち上げると、王子が携帯を切っているところだった
「おはよう」
「桜嗣、おはよう」
私は王子の手を握った
王子も握り返してくれる
「今、何時だかわかる?」
「6時半だよ」
王子が携帯で時間を確認してくれた
「そろそろ起きようかな」
私は起き上がると、大きく伸びをした
王子は枕元においてあったテレビのリモコンに手を伸ばした
『モデル桜嗣の想い人は不倫キラー?
桜嗣(25)の片思い中のお相手・高野莉緒(22)は実は不倫キラーだった
妻のいる男に手を出しては、バレそうになると桜嗣の元に戻るという悪女っぷり
2年前、王子がファッションショーをドタキャンした本当の理由は、不倫相手の妻に腹を刺されて重傷を負った莉緒を心配し、桜嗣が仕事を放棄して日本に帰ったというのである
桜嗣の事務所はこの事実を隠蔽し、2人を別れさせるために桜嗣を一人フランスへ
2年もあれば二人の熱は冷めるかと思いきや……
離れていた2年は桜嗣の想いを一層強くしただけだった
現在も桜嗣は莉緒に熱をあげているという
莉緒も不倫癖はなおらず、桜嗣を悩ませながら、桜嗣を都合の良い男として付き合っている』
「…んだよ、これ!」
テレビを見た王子が怒りの声をあげた
「実名をあげるなんて、最低だ」
王子がすぐにテレビを消した
「……あいつか。タレこみしやがって」
王子はリモコンを投げつけた
「桜嗣?」
「やっぱ莉緒は今日は仕事を休め
ここにいろ
あの報道はなんとかするから」
王子は携帯を握ると、寝室を出て行った
廊下で誰かに電話を始めた
王子の声で私は目を覚ました
私が瞼を持ち上げると、王子が携帯を切っているところだった
「おはよう」
「桜嗣、おはよう」
私は王子の手を握った
王子も握り返してくれる
「今、何時だかわかる?」
「6時半だよ」
王子が携帯で時間を確認してくれた
「そろそろ起きようかな」
私は起き上がると、大きく伸びをした
王子は枕元においてあったテレビのリモコンに手を伸ばした
『モデル桜嗣の想い人は不倫キラー?
桜嗣(25)の片思い中のお相手・高野莉緒(22)は実は不倫キラーだった
妻のいる男に手を出しては、バレそうになると桜嗣の元に戻るという悪女っぷり
2年前、王子がファッションショーをドタキャンした本当の理由は、不倫相手の妻に腹を刺されて重傷を負った莉緒を心配し、桜嗣が仕事を放棄して日本に帰ったというのである
桜嗣の事務所はこの事実を隠蔽し、2人を別れさせるために桜嗣を一人フランスへ
2年もあれば二人の熱は冷めるかと思いきや……
離れていた2年は桜嗣の想いを一層強くしただけだった
現在も桜嗣は莉緒に熱をあげているという
莉緒も不倫癖はなおらず、桜嗣を悩ませながら、桜嗣を都合の良い男として付き合っている』
「…んだよ、これ!」
テレビを見た王子が怒りの声をあげた
「実名をあげるなんて、最低だ」
王子がすぐにテレビを消した
「……あいつか。タレこみしやがって」
王子はリモコンを投げつけた
「桜嗣?」
「やっぱ莉緒は今日は仕事を休め
ここにいろ
あの報道はなんとかするから」
王子は携帯を握ると、寝室を出て行った
廊下で誰かに電話を始めた