わがままモデル王子は危険な香り
多田野先生と戸倉さんは警察に逮捕された

私も事情を話しに警察に行った

「莉緒……!」

刑事課に桜嗣が駆け込んできた

「桜嗣」

「大丈夫だったか?
刺されたって聞いたけど」

桜嗣が息をきらして、私の全身を確認した

「少し服が破れちゃったけど、怪我はしてないよ
紫音さんが投げたリンゴが刺さって、平気だったの」

相談室に一緒にいた女性警察官が驚いた顔をして、王子を見ていた

「モデルの?」

「え…あ、ああ、そうだけど」

桜嗣が不機嫌な声で返事をした

「莉緒、もう帰れるのか?」

「う、うん」

「そうか、んじゃこれ」

桜嗣が帽子とサングラスを机の上に置いた

「マスコミが外にいるんだ
だから顔を隠せ」

私は王子が用意してくれた帽子をかぶって、サングラスとつけた


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