わがままモデル王子は危険な香り
朝、7時
私は王子の寝室に入った

カーテンを開けていると、王子が起き上がった

「もう朝かよ」

短髪の髪を掻きながら大きなあくびをした

王子って寝起きは悪くない
悪いふりをしていたんだ

私が起こしにくると、すぐに起きる

起きなくて困った日は一日もない

ベッドから出た王子は、私の背後に回り込むと抱きついてきた

「おはよ」

「おはようございます」

「悪かったな、昨日」

「はい?」

「初めてだったと思わなかった」

「え?」

私の頬が熱くなった

「処女じゃないと思ったから
痛かっただろ?」

「別に」

「ごめん」

耳元で王子が囁いた

私は王子の腕を払うと、居間に向かった

『え? あ……え?
男とシタことねえのかよ!』

痛がる私に、王子は昨日
ひどく驚いていた

それからは優しく触れ合うだけで、挿入はなかった

だから私はまだ処女だ



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