わがままモデル王子は危険な香り
モデル桜嗣が恋愛中?

達明からの連絡

『朝食は肉!

久々に肉を食したぞ
美味しかった
オイシイって字っはさ
「美しい味」って書いて
オイシイって読むんだよな

当り前のことなんだけどさ
今朝の肉は
「美しい味」だったよ

肉さいこー』

おばさんと出かけて行ってすぐに、桜嗣のブログの更新があった

王子なりのお礼なのだろうか

少し心が温かくなった


いつものように王子の家の掃除をして、おばさんの部屋に戻る

パソの上には、メモが置いてある

ホームページの更新事項が書いてある

私はホームページの更新をすると、ファンメールの整理をした

王子への批判がのっているコメントは削除をするしてから
残ったメールを印刷した

これは王子が帰宅したら渡す


『多田野は離婚した』

王子の言葉が脳裏を横切る

私はパソコンの電源を切る前に、自分のメールボックスを開いた

しばらく見ないでいたら80通のメールが溜まっていた

ほとんどが達明からのメールだった

謝りのメールから始まり、妻に味方した言い訳や、傷つけるつもりはなかったという内容もあった


後半は妻と別れた旨が書かれてあり、会ってきちんと話がしたいとあった

全てメールを読むと、いくつか自分の携帯にメールを送って、パソコンの電源を切った

『愛しているんだ』
『会いたい』
『できなかった旅行に行こう』
『妻とはちゃんと縁を切った』
『僕には君しかいない』
『連絡をくれ』


何度も書かれてあった達明の言葉が、私の心の中を支配した

携帯を見ては、達明の番号を開いてしまう


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