わがままモデル王子は危険な香り
浴室から呼び出しボタンが押された
キッチンから
『お風呂で呼んでいます』と無機質な声が響いた
新城さんが立ち上がると、キッチンに向かった
「はい、何ですか?」
「あんたには用はねえよ」
王子が即答で答えた
「莉緒、ちょっと来てくれ
足りないモノがあるんだ」
私は新城さんの顔色を見た
新城さんはため息をつくと、顎で私に浴室に行くように指示をした
私は小走りで居間を出ると、浴室に向かった
風呂のドアをノックした
ドアが急に開くと、王子に抱きしめられる
「お…桜嗣?」
濡れた体から、王子の熱気が感じられる
「足りないモノって何ですか?
持ってきます」
私は王子の胸の中で呟いた
「もう来たから平気」
「え?」
「莉緒と一緒に入りたかったんだ
あんな野郎さえいなければ
莉緒を素っ裸にしたいんだけど…な」
「桜嗣……っく、ひっく」
「莉緒? どうした?」
王子が体を離すと、私の顔を覗き込んできた
「何でも…ありません」
王子は優しい
その優しさに甘えたくなる
新城さんの前では我慢できた涙が、王子の温もりを感じたとたんに、我慢できなくなった
ぽろぽろと涙が頬に落ちていくと、王子の胸に顔を埋めて泣いてしまった
キッチンから
『お風呂で呼んでいます』と無機質な声が響いた
新城さんが立ち上がると、キッチンに向かった
「はい、何ですか?」
「あんたには用はねえよ」
王子が即答で答えた
「莉緒、ちょっと来てくれ
足りないモノがあるんだ」
私は新城さんの顔色を見た
新城さんはため息をつくと、顎で私に浴室に行くように指示をした
私は小走りで居間を出ると、浴室に向かった
風呂のドアをノックした
ドアが急に開くと、王子に抱きしめられる
「お…桜嗣?」
濡れた体から、王子の熱気が感じられる
「足りないモノって何ですか?
持ってきます」
私は王子の胸の中で呟いた
「もう来たから平気」
「え?」
「莉緒と一緒に入りたかったんだ
あんな野郎さえいなければ
莉緒を素っ裸にしたいんだけど…な」
「桜嗣……っく、ひっく」
「莉緒? どうした?」
王子が体を離すと、私の顔を覗き込んできた
「何でも…ありません」
王子は優しい
その優しさに甘えたくなる
新城さんの前では我慢できた涙が、王子の温もりを感じたとたんに、我慢できなくなった
ぽろぽろと涙が頬に落ちていくと、王子の胸に顔を埋めて泣いてしまった