SPIRIT
「オヤジから聞いた事がある…」
「それは我が150年程前に遺した予言だ…そなた、人間にしては上級唱詠術を使えるとは思っていたが…
我の血を引いた人間か…」

そういえば…巧ってどこか海月に似てるとは思っていたけど…

「そういえばさ…海月って10年前に亡くなったハリウッド女優のジェシカ・マリナーに似てない?」
「そうだ…誰かに似てるとは思ってたけど、ジェシカ・マリナーだ!!」
「まぁ似ていても不思議はないだろう…我はジェシカ・マリナーの娘だ。」
「娘!!?」

その後、俺達は色々と教えてもらった…
なんでも海月の人間としての両親は10年前に他界…たった一人の兄もこの間堕天使に殺されたのだと…

「そうだ…我がこの部屋に直接来た用事を済ませるのを忘れていた…」
「用事?」
「あぁ…そなたら4人、それぞれのエレメント抗体があるから、同じ属性の術を受けても大したダメージにはならぬが…
他の属性…特に弱点となりうる属性を受けた場合…ダメージが2倍になるからな…
我の羽を体内に取り込めば、弱点属性でも抗体を得る事が出来る…」
「そんな事出来るの…」
「少し痛むが…耐えろよ…」

そう言うと海月は水色の羽以外を一枚ずつ抜いて、束にすると俺に向かって放った…
え!?ちょっといきなり…

「ぐ…なんだコレ…」
「だから前置きしただろう…少し痛むと…」

その後、巧、輝樹、義和も同じように羽を打ち込まれた…

「これでそなたらには全属性の抗体が付いた…最上級唱詠術が使えるようになれば、中級唱詠術くらいなら他の属性の術でも使えるようになる…」
「じゃ…じゃあ、たとえば輝樹のように空を飛べるとか…」
「あぁ…訓練次第では飛べるようになる…」

しかし…もうちょっと優しくやって欲しかった…
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