闇影
ふ、と紗歩に渡された紙を見る。


「暇だし・・・TELしてみようかな。」


ゆっくりと受話器をとり、番号を押しはじめる。


「0*0・・・*****・・・。」


番号を押しきった。
私の胸が高鳴る。

ドキン・・・ドキン。

プルルルルルル・・・。

「・・・・」
相手は無言だった。
何も喋ろうとはしない。

「あ、あの・・・」


ガチャンッ


「え・・・切れた。」


「なんて失礼な電話なのよ!もう。」

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