不確定領域の朝
覚醒
何度目の朝だろう。


何度でもこの光は僕の目を眩ませる。


神々しいほどの光に溢れ、悲しみなど何一つないかのように世界は巡る。


けれど僕は幾つもの悲しみを知っている。
そしてそれに絶望し、涙を流した。


絶望の世界では何もかもが意味をなさず、途方に暮れる余地さえない。



全てが《ゼロ》に戻る世界。



けれどそんな世界にも花が咲くことを知った。

朝が来ることを知った。

そこで終わる訳ではないことを知った。


いや、終わりのあとに始まりがあることを知った。

永遠とは違う。

けれど終わりのない世界。
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