好きになる瞬間
6.
それからナツコはケンイチにメールを自分から送り始めた。


その逆にケンイチからのメールは以前にまして来なくなった。


どうしてケンイチ、メールも電話もくれないんだろう・・・


いい機会だから私も、もう恋愛ごっこはやめよう。


もうすぐ40になるおばさん相手にするわけないじゃない。


私も何勘違いしているんだろう。

「ナツコタスケテ・・・」

えっ?!


ケンイチからのメール。


「ドウシタノ?」

「モウ、

オレドウシタライイノカワカラナイヨ。

イキテルカチナイヨ。」

「ワタシハドウスレバイイノ?」

「オレダレニモタヨルヒトイナイカラナツコシカタヨレナイシ、

シンジラレナイヨ。

イモウトノケッコンシキノヒヨウガタリナインダ。

デモナツコニコンナコトソウダンシテモドウニモナラナイヨネ。」

なんなの?


私どうしたらいいんだろう?


でもケンイチ助けてあげたい・・・


「イイヨ。ワタシニデキルコトナラ。」

「エッ、

ホントニ?

デモナツコハオレノコトナニモシラナイシ、

デモオレ、オレ・・・」

「イイカラ・・・」


もう後戻りできなくなっているナツコだった。

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