ファーストキス?
結局この一週間、その女は芳樹にべったりだった。

今は、芳樹の家にいる。


「ねえ、芳樹?」

「何?」

「私のこと好き?」

「好きだよ。なんで?」

「だって・・・」

「言ってごらん。」


芳樹はそういって、私を抱きしめてくれた。

なんでこんな時に限って優しいのよ。

でも、本当の気持ち知りたいし・・・・

聞いて、もし「俺あの女、気になってる。」とか言ったら、殴ってやる。


「だってさぁ、この一週間あの女芳樹にくっついてたんだもん・・・グス・・私ね・・・すごくさみしかったし、悔しかったし、もしかして芳樹は、あの女のところに行くんじゃないかな?ってずっと考えてたんだよ。でも、芳樹は気づいてくれなかった。」

「悠?ごめんな。お前の気持ちい全然気づいてやれなくて。」

「分かってくれたならいいよ。」

「俺は絶対悠から離れない。っていうか、俺ああいう感じの女大っきらいなんだよね。正直言って・・・」

「うん。知ってる。でも芳樹を信じ切れなかった。ごめんね?」

「いいよ。悠の気持ちに気付かなかった俺も悪いんだし。」
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