ファーストキス?
姉ちゃんでよかったよ。

これで、妹なんて言ったらカッコ悪ぃし。

メイクさんなんて俺たちジュニアにはいないから、こういう時に困るんだよね。

ま、それは別として、姉ちゃんはこういってきた。


「潤也?私ね、二人とも仕事に行ったら私も仕事に行ってくるね。」

「芳樹さんと会うんじゃないの?」

「うん。だから、今日はちゃんと家に帰って昨日のことをきちんと聞くつもり。」

「がんばってね、もうこの家に逃げ込んだりして来ないでよ!翔さんともう寝たくないし。」

「え?翔くんいびきでもかくの?」

「いびきじゃなくて、寝言がひどいの。」

「うっそぉ!人気アイドルの意外な素顔ってわけね。」

「うん。だから今日はクマができてんの。」

「そうだったの。っていうか潤也デカくなったわねぇ。」

「そうだね。俺今170センチあると思うよ。」

「デカ。私なんか160センチしかないよ。ちょっと前まで、姉ちゃん!なんて言ってついてきてたのに。」

< 61 / 66 >

この作品をシェア

pagetop