シンジラレナイ
お父さんはお母さんを連れて
和室に入った。

私は戸に耳をつけて話を聞いていた。

いわゆる盗み聞き。

「お母さん。沙莉を信じるのか?」

「だって本当につらそうだったじゃない。」

「でもいつもウソをつく沙莉だぞ?自分に気をひいてもらいたかったんじゃないのか?」

「あなたなんでそんなに沙莉を信じられないの?」

「いつもあいつがウソをついているからだ!!」

「やめてよ。沙莉をいい加減信じてあげて?」

なんか・・・私のせいで親の仲が壊れそうになってる・・・

「あいつのことなんか。信じられるわけがねえっつってんだろ!!」

「あなた・・・。」

「いい加減にして下さいっ!」

「あぁ?黙れっっ!!」

ボコッッッッ・・・

「イヤッッッッ」

お母さん・・・・・・・・・?

「やめてくださぃ・・・!!」

ドンッッッッ・・・

「黙れと言ってるのがわからないのかお前はぁ!!」

お父さんやめて?

ガラッッ

「もうやめてよお父さん!!」
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