可愛い姫と池田兄弟
『大輝、聞いてんのか?』
「はいはい、ちゃんと聞いてる。」
『どの辺?』
どの辺って言われてもさー…
暗いし…
家ばっかだし…
目印になりそうなものは1つも見当たらないしね。
「わからん!!」
『はっ?』
「家ばっかでさー」
『……はぁー…』
そのため息、出来ればやめてほしいねぇー。
なんだかイラッとするからさ。
『とりあえず、伊吹を送ってからお前を探すからそこから動くなよ。』
―ブチッ
切んの早っ!!??
しかも命令口調だったのがまたイラッとする…結月だからまぁーいいけどさ。
それよか、暇だなぁー…
誰か来ねぇかな…
「………はぁ〜…」
あっ!!
誰か来たじゃ〜ん!
男と女―…………あっ…
「………あっ…」
「…はぁー……」
「えっ!?……大輝先輩??」
こーゆうことってあるわけ!?
呆れた顔した結月と驚いてる莉緒ちゃんがいて…この俺がいて?
道…間違ってなかったのか。
「えっと……」
この微妙な空気…なんとかしなきゃ俺のプライドが…
あっ!!
「莉緒ちゃんの家はどこ?」
「こっ…ここです…」
「えぇっ!!??」