可愛い姫と池田兄弟
―放課後
重い空気のまま部活が始まってその空気のまま部活は終わった。
佳紀だけじゃなくて尚紀も大輝も暗かった…
はぁー……
やりにくいんだよ…
「帰るわ…」
「俺も…」
「じゃあね、結兄。」
「はっ!?」
いつも一緒に帰るのに今日は俺だけ残された。
俺……避けられてる?
「チッ…
なんなんだよっ!!!」
「ひぃっっっ!!!」
えっ………??
俺がついキレた瞬間…後ろで恐がる声がした。
「あっ……」
「すっすみませんっ!!」
いや……
謝るのは俺だよな。
恐がらせたわけだし…
「わりぃ…」
「………えっ??」
「恐がらせて…」
「いいえっ!!
私が勝手に驚いただけですから…結月先輩は何も悪くありませんっ…」
………そう。
嘘だろうけど…
そうとう変な声出てたし…
もしこれが佳紀とか大輝だったら喜んでそうだな。
好きな奴いじめるのとかすげー好きそうだし…。
「でわっ!!
失礼します…///」
「あぁ…」
…………ん?
「伊吹、1人?」
「えっ…はい。
そうですけど…?」
けっこう外暗いのにもしかして1人で帰る気なのか??