可愛い姫と池田兄弟



「莉緒、もう少し体を大事にしなさいよ?

強いわけじゃないんだから…」



うん……

ごめんなさい、


でもね…

自分の体のことなんて考えられないの。


今はただ―…



告白されたのはすごく嬉しかった…でも―…


私はあんなにいい人を振ってしまった。


きっとまた同じようなことがあったらまた今回みたいになるのかも…


でも…もうないか…


こんな最低な女に告白してくる優しい人なんているわけないしね、




「今度は私の番だよね…」


「ん?何が?」

「えっ!?
うぅん!なんでもない!」

「そぉ……

とりあえず、温かくして寝てなさいよ?」



「はーい…」




ゆっくりと部屋のドアが閉まって私1人になった。



今度は私の番…



振られるに決まってるけど…



頑張らなきゃ…




今回の大会で負けたら3年生の皆さんは引退…



もちろん結月先輩も。



部活を引退したら関わりがゼロになるから…



せめてゼロになる前に…



想いを伝えたいなぁ……









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