土曜日に恋
3年前から今日のことは決めていたけど、やっぱり緊張する。
結局、服はワンピース。
化粧はいつもよりちょっと濃いめ。
もう高校生だから。
今日はあたしの運命の日だから。
全身鏡に写った自分は、なんとなくいつもより大人に見えた。
部屋から出たあたしを見て、お母さんは見たことないくらいの笑顔で、「みんな待ってるよ。早く行こう!」と言った。
本当は「可愛い」って言ってほしかったけど、この言葉はお母さんじゃなくて翔くんに言ってもらおう。
2人で車に乗って、予約してあるというお店に向かった。
車でかかっている曲は、あたしの大好きな曲だった。